公営住宅から見る富良野の住まい~バリアフリー編 | 取材日 2014年2月10日(月) 取材地 富良野市北麻町 |
バリアは少なく、暮らしやすく | ||
旅行に来る方々にとって、北海道は、夏は、さわやかな気候と咲き誇る花などの美しい景観、冬は、スキー、スノーボードなどのウインタースポーツや雪景色を楽しむ…と、魅力のある場所に映るかもしれません。ただ、いざ移住ということになると、まずは住まい。富良野に住む人たちの住宅や暮らしぶりはどのようなものなのでしょう。富良野市の協力を経て、新築された富良野市北麻町にある公営住宅を例に富良野の住まいの例をご紹介します。 この公営住宅は、昭和40年代後半に建設された公営住宅の老朽化により、今年度から建て替えを順次行なっていくものです。もとの住宅に高齢者や単身者が多かったとのことから、新築の公営住宅もコンパクトにまとまっている印象を受けました。 さて、富良野の最新の公営住宅。あちらこちらに高齢の方などへの配慮が施されているのが特徴的でした。そこで、バリアフリーの観点で富良野市都市建築課の長尾敏寿さんと水口智也さんにご案内いただきました。 公営住宅(2階建て)の共用玄関は、北国の寒さを防ぐために入り口に扉がついています。入り口は引き戸で、車いすでも出入りがし易く、雪が積もっても開閉できる設計になっていました。 次に、2階の住戸へ行くために階段を上がります。転落などの危険が潜む階段は、幅を広く取り、段差を低くし、両側に手すりが設置されていました。すれ違い易く、小さな子どもでも上り下りしやすいように配慮されていました。 いよいよ部屋に入ります。部屋の玄関には、段差がほぼありませんでした。靴を履きやすいようにし、収納式のいすがありました。ゆっくりと靴を脱いだ後は、手すりで立ち上がれます。玄関に限らず、室内には段差がほとんどありません。トイレ・浴室にも手すりが取り付けられているので、心強いサポートの印象を受けました。 機能的で合理性を求められる公営住宅。けれど、デザイン性にも優れ、明るく新しい空気に包まれて、北国の暮らしを優しくしてくれる雰囲気でした。 |
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