地域の歴史 富良野市麓郷 | 取材日 2013年1月9日(水) |
誰もが移住者。開拓者の思いよ いつまでも… | ||
富良野市麓郷は、1921年(大正10年)に入植が始まり、翌年4月に当時の富良野町に行政上の区割りがされ、地域の歴史がスタートしました。入植者が荒れ地を一鍬ずつ開拓し、100年にも満たない歳月で今日の麓郷が築き上げられました。概要は、市街地から約18㎞の東に位置し、約23,000ヘクタール、東京ドーム5,000個分の広さの東京大学演習林が周りを囲む、世帯数約170戸、人口600人余りの静かな農村地帯です。そして、テレビドラマ「北の国から」のロケ地となり、ドラマのセットがしっかりと保存され観光客が訪れる有名な観光地でもあります。 麓郷開基80周年に設立された開拓記念碑には次のような言葉が刻まれています。 「我が麓郷の地は、開拓魂にたぎる七十六名の若人達が『ヌモッペ』と呼ばれたこの地の入植を大正十年十月一日、東京大学演習林に出願したのである。(~中略~)大正十一年四月に富良野町第二十八部落が誕生し、大正十三年十一月に大麓山の麓に広がる郷として『麓郷』と改称する。市街を造り 豊かな大地を造り 桃源郷を創った(~後略)」 ふらの麓郷地域協議会代表目黒英治さんから、一枚の写真を見せてもらいました。それは麓郷の開基10周年を祝った古い1枚。古いといっても長い日本史上では、つい最近の出来事です。目黒さんは「その当時、みんなで地域を盛り上げているのはすごい」と思ったそうです。テレビドラマがきっかけで、麓郷は全国的に有名な地域となりましたが、今は人口が減り続ける過疎地であることに違いありません。「当時は、誰もが移住者。開拓の原点に立ち返り、地域に住む人たちと移住してきた人たちが知恵を出し合い、力を合わせて魅力ある麓郷を磨きあげれば、自然も人も輝くのでは…」との思いを、目黒さんは写真を見るたびに強くするそうです。 参考資料:「麓郷の80年」(麓郷開基80周年協会発行)、ふらの麓郷地域協議会ホームページ |
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