昨年の12月から、市内の電器店駐車場で、ほぼ毎日、軽快なたこ焼き屋さんのメロディーが流れて来ます。音源は「たこ焼き　たっちゃん」の野﨑達美さんの移動式の販売店。イベントなどがあればいたる所へ出向きます。

　野﨑達美さんは、6年前(2006年)に大阪府吹田市から富良野に移住してきました。仕事を大阪のソウルフード「たこ焼き」を販売と決めていたと思いきや、当初は、大自然で就農をするための移住でした。旭川で研修を受け、就農を目指しましたが、現実は難しい問題が多く農業者への夢は、断念せざるを得なかったそうです。移住希望者へは、「移住前に農業と決めつけ過ぎず、現地で柔軟に考えることも大切だと思います」とメッセージをもらいました。

　北海道の中でも富良野を選んだ理由は、奥様の出身地だったことが大きかったのですが、他の移住者も多く面白いまちだと思えたからだそうです。

　地元の野菜を使うこと、作り置きをせずに作りたてをお出しするのをこだわりとしています。今後については、移動式販売がうまくいき、お店を構えるかもしれないし、就農の道をまた模索するかもしれない…と今の段階では確定していないそうです。取材中にも何人かのお客様が足を運んでくる「たこ焼き　たっちゃん」。その味は、もうすでに市民に親しまれているようです。