ふらびズム

 
駅から眺める風景 中富良野駅

取材日 2014年1月29日(水)
取材地 空知郡中富良野町西町8

JR富良野線 中富良野駅

 開駅は、1958年(昭和33年)8月1日。町名は、富良野地区の中部に位置し上富良野町と富良野市に挟まれていることから中富良野町となりました。JR富良野駅からは、汽車で10分。ラベンダーの町として知られる町の玄関が、この駅です。花の町に似合う、おしゃれな白が基調の駅舎で無人駅です。観光客が訪れる夏の「なかふらのラベンダーフェア」の時期には町内の小学校児童によって、駅前の花壇が花いっぱいになります。

 中富良野町といえば、ラベンダー。そしてファーム富田。日本を代表するラベンダー畑のメッカとして国内外に有名です。ここまで有名になった理由に「駅」が深く関係しています。もともと、ラベンダーは化粧品の原料になる農産物でした。1970年(昭和45年)に、最盛期だったラベンダーオイルの精製も、その後、貿易の自由化に伴い、激減。どの農家も、畑を維持することができなくなりました。最後まで残ったファーム富田のラベンダー畑も、断念せざるを得ない状況でしたが、1976年(昭和51年)、当時はまだ国鉄だったJRのカレンダーに花畑が掲載されたのをきっかっけに、全国から観光客が訪れるようになったのです。夏期には臨時停車駅「ラベンダー畑駅」がJRノロッコ号の為に開設するほど、地域に大きな影響力を及ぼしています。そのファーム富田がある場所が北星といい、その中心にあるのが、北星山で、町のシンボル的存在になっています。夏は、ラベンダーの花を中心にきれいに整備されるこのやま山の近辺は、遊歩道が整備され、沿道には、モスグリーンの看板がウォーキングコースを案内してくれます。深いカラマツ林や野鳥の声を聞きながら、ゆっくり散策できる一帯です。そして、冬はスキー場になります。毎年、行われるウィンターフェスティバルの会場として、その輝きを放ちます。

 中富良野駅から広がる町の風景は、花畑と水田のコントラストが美しい夏、たわわに実る黄金の稲穂が美しい夏、地吹雪が舞いブリザードが体験できる北海道の大自然そのものの入り口といえるのです。

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