ふらびズム

 
ようこそ南富良野町へ

取材日 2013年10月8日(火)
取材地 JR幾寅駅 「鉄道員(ぽっぽや)」セット前

自然の中で自分流の暮らしづくりを

 1999年、南富良野町は、映画のロケ地として有名になりました。その映画は、高倉健さん主演「鉄道員(ぽっぽや)」です。撮影中には、エキストラや炊き出しなど、町を挙げての協力体制が、映画完成の大きな力となったに違いありません。その中でも、主要ロケ場所であるJR幾寅(いくとら)駅とその周辺は、映画公開から14年経った現在(2013年)も、当時のセットを保存・展示しています。町の入り口であるJRの駅に立ったとたん、「鉄道員(ぽっぽや)」に描かれた昭和のノスタルジックな思いにとらわれます。

 そんなJR幾寅駅のすぐそばにあり、ロケセットの管理をしているNPO法人南富良野まちづくり観光協会理事 小林茂雄さんにお聞きしました。 「南富良野町は、山と川に囲まれた豊かな自然が残っていて、良いアウトドアガイドが住んでいます」と、まずは体験観光のまちと言われる所以を教えてくれました。そのフィールドに、空知川とかなやま湖があります。「夏は空知川の急流を下るラフティング、かなやま湖のカヌー。冬はかなやま湖のワカサギ釣り、犬ぞり体験、カーリングが楽しめます。」と、春夏秋冬を楽しむ様子が小林さんから伝わって来ます。

 また、エゾシカ肉を使った「まちおこし」の取組みが話題です。なぜ、エゾシカなのか?と、小林さんにお尋ねしました。「幾寅という地名は、鹿が山を越えて行った場所という地名『ユクトラシ』に由来しています。エゾシカは、春と秋に数が増えます。その肉を使った『南富良野エゾカツカレー』と『ザ・ヘルシーカツ丼』でまちおこしをしています。」と答えてくれました。楽しく遊んで、お腹がすいたら、エゾシカ肉を食べよう!というわけですね。

 さて、町民の一日を小林さんにお聞きしました。 「夏は朝3時から夜の7時まで、外は明るいです。朝、仕事前にカヌーで川を下る町民がいます。また、山で山菜を採り、川で釣りをする。夕方は、きれいな夕焼けに、夜は星がまたたく自然の中での暮らしが待っています。」と、自然豊かな生活を誰もが満喫できそうな雰囲気です。

 そこで、ご自身も移住者の小林さんに、南富良野町で暮らすコツをお伺いしました。 「僕の出身は長野で30年前に移住してきました。住んでみると、どこも同じだと感じています。南富良野町に暮らしてみると、冬は厳しく、夏はそこそこ暑く、思ったような天気ではないと思いますが、人がとても温かいので、ご自身が素直に地域になじんでいけば、地元は、温かく迎えてくれると思います。」…つまり、自分が幸せを感じられるような場所であれば、長野であっても北海道であっても一緒ですと、まとめてくれました。

 そんな小林さんから、移住希望者へのメッセージは、 「南富良野町は、富良野市から約40km。光回線は全ての家に通っているし、新千歳空港まで1時間半で行ける場所です。若い方たちや自分で仕事をつくっていける方が暮らすには、とてもいい町だと思います。自然の中で自分自身の暮らしと生活をうまく作れる方に、移住して頂きたいと思います。」とコメントされました。

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