ふらびズム

 ふらびズムpeople 楽葉窯 恒枝直豆さん

取材日 2013年7月2日(火)
取材地 アートファーム南陽館

備前の土を富良野で焼く陶芸家生活

 恒枝直豆(つねきなおと)さんは岡山県出身です。北海道が好きで、学生時代、富良野で有名カレー店のアルバイトを経験したことがあります。愛媛の大学を卒業後、備前陶芸センターに勤務しました。しかし数年後、実家が倉敷の陶芸店であったことも影響し、サラリーマンを辞め陶芸家を志しました。その頃、富良野では、廃校になる山部第二小学校をクリエーターの拠点として活かす方法を模索中でした。 お世話になったカレー店のオーナーから「地元のクリエーター達が、その担い手兼管理人を探している」と恒枝さんに管理人の打診がありました。 答えを保留していた頃、お酒の席に呼ばれてみると、関係者がずらり勢揃いし、恒枝さんが、移住することを前提に話は進んでいることを知り驚きました。 しかし、そのことが、決めかねていた気持ちへの追い風となり、札幌出身の奥様と結婚後、富良野への移住。「アートファーム南陽館」と名を改めていた旧小学校に、2001年、陶房「楽葉窯」を構えます。 恒枝さんは、備前の土を使い、唐松で土を焼き、年に2回、窯焚きをしています。春の窯出しの日は公開しているので、見学をすることも可能です。
(問合せ)http://www.tsuneki-naoto.com/

 「アートファーム南陽館」は、その後、画家の盛本学史さんが加わり、2人の創作活動を中心にアートに出会える街づくりをコンセプトとしたアート工房として現在も維持管理されています。移住して、今年で12年目となる恒枝さんは、富良野で陶芸作品を作り、全国で展示販売をするという生活に加え、施設の運営・管理やクリエーターズマーケットの委員長も務めまています。 いろいろな縁が重なり、この地で暮らすことになった恒枝さん。「ここだと陶芸に限らず作家活動ができます。彫刻家や画家などの影響を受けるのはおもしろいですね。」と語っていました。

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